こんにちは。ゆきまるです。
今回は相続発生から1週間〜2週間以内に行うべき相続手続きについてお話ししたいと思います。
全体の流れを確認されたい方は【慌てない相続手続き①】相続手続きの全体の流れを知る! 〜相続手続きを自分でやれるように準備しておこう〜をご参照ください。
相続の発生から1週間〜2週間以内の時期は、葬儀がひと段落したものの、亡くなった方の契約関係書類の確認や遺品の整理等、最も手続きが煩雑で忙しい時と言えます。
中でも、この期間に絶対に外せない公的相続手続きもありますので、この回ではそれをしっかり確認しておきましょう!
年金受給権者死亡届(亡くなった方が年金を受給していた場合)を提出
亡くなった方が厚生年金や国民年金を受給していた場合は、年金事務所に「年金受給権者死亡届」の提出が必要です。
厚生年金は相続の発生から10日以内、国民年金は相続の発生から14日以内に手続きが必要です。
因みに、亡くなった方が日本年金機構にマイナンバーを登録していた場合は「年金受給権者死亡届」の提出を省略できます!
亡くなった月分の年金については、生計を一緒にしていた遺族が受け取ることができますので、併せて覚えておくと良いでしょう。
未収分の年金を受け取ることができる遺族については以下をご確認ください。
未収分の年金を受け取ることができる遺族は、生計を一緒にしていた「①配偶者、②子、③父母、④孫、⑤祖父母、⑥兄弟姉妹、⑦その他3親等内の親族」となります。
受け取れる権利の順位もこの番号の通りです。
年金の未支給分を請求するには、別途「未支給年金請求の届出」が必要です!
「年金受給権者死亡届」や「未支給年金請求の届出」の手続きの詳細については「日本年金機構>年金を受けている方が亡くなったとき(外部リンク)」が参考になりますので、是非確認してみてください。
生命保険の保険証券を集めて請求する
亡くなった方が、民間の生命保険に加入している事も多いでしょう。
普段から、亡くなった方がどのような生命保険に加入しているか話をしていたり、書類がまとまって保管されていればいいのですが、そうでないケースも多いと思います。
遺品整理を進める上では、先ずは「銀行口座、株式口座、保険契約の書類」を優先に探すことをお勧めしますが、その中でも生命保険を優先するとよいでしょう。
生命保険は、「葬儀費用」をカバーしているものもありますし、「保険をかけられている人」と「保険料を払う人」「保険金を受け取る人」の契約内容によって税金の種類が変わる特徴があります。
また、受取る生命保険には、相続人1人当たり500万円もの非課税枠があり、これを活用することができます。
後々の準確定申告(相続発生から4ヶ月以内に行うもの)の手続きを行う上でも早めに内容が判るに越したことはありません。
生命保険証券は早めに集めて請求を行っておきましょう!
保険契約書類などの探し方のポイントは「とにかく頑張る」です。
保険証券がなかなか見つからない場合は、実際アナログな探し方になることを覚悟して作業に臨みましょう。でも、探し方のヒントはあります。
ダイレクトメール・葉書・名刺・手帳・パソコンのメール・販促品のカレンダーやタオル・通帳の引落とし記録等が大きな手掛かりになります。
このように手掛かりとなるものを片っぱしから集めて、保険会社名をネームアップしましょう。そして直接問い合わせをしていきましょう!
社会保険・国民健康保険・介護保険の手続き
健康保険・国民健康保険・後期高齢者医療制度(亡くなった方が75歳以上の場合)・介護保険の手続きは、相続の発生から14日以内に行うことが必要です。
いずれも、保険の資格喪失届を提出するとともに、保険証を返却する必要があります。
保険制度 | 届出先 | 主な対象者 |
---|---|---|
健康保険 | 勤務先(現職の会社員・公務員だった場合) 全国健康保険協会または健康保険組合(退職後健康保険を任意継続していた場合) | 会社員 公務員 |
国民健康保険 | 役所 | 主に自営業者 |
後期高齢者医療制度 | 役所 | 75歳以上の方 |
介護保険 | 役所 | 65歳以上の方 40歳~64歳の介護保険受給者 |
亡くなった方が世帯主であり国民健康保険の加入者であった場合、世帯主変更の手続きを行い新しい国民健康保険証の発行を受けましょう。
亡くなった方が世帯主であり健康保険の加入者であった場合、その被扶養者の家族も加入資格が無くなってしまいます。
そのため、①新たに国民健康保険に加入するか、②別の家族の健康保険の被扶養者に加入しなおす手続きをする必要があります。
健康保険、国民健康保険、後期高齢者医療制度では、亡くなった方の葬祭・埋葬を行った人に対して、葬祭費・埋葬費が支給されます。
健康保険では5万円、国民健康保険・後期高齢者医療制度では3万円〜7万円が支給されます。
申請には葬祭費・埋葬費の領収書が必要になりますので、領収書は大切に保管しましょう。
ということで、今回は相続の発生から1週間〜2週間以内に行うべき相続手続きについてでした。
また、全体の流れを確認されたい方は【慌てない相続手続き①】相続手続きの全体の流れを知る! 〜相続手続きを自分でやれるように準備しておこう〜をご参照ください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ゆきまるでした。